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不良姿勢による緊張性頭痛
症状
時間の経過とともに辛くなる頭痛で来院。
日常は大学院での研究の為、長時間PCに向き合っていることが多い。
また、実験中顕微鏡を覗きこむ姿勢も多く丸まって作業している時間が長い。
直近1か月ほど忙しく睡眠時間も短くなっていた為か
連日頭が痛くなることが続いている。
首のつけ根から後頭部、側頭部、目の奥に鈍痛を感じる。
激しい痛みはなく、吐き気やめまいなども感じない。
お風呂に入った後や寝て起きると痛みは軽減していたが
最近は起床時もすっきりせず時間とともに辛くなってくることが続いているという。
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施術内容
姿勢検査では立位でも座位でも猫背が強い。
特に座位では骨盤を後ろに倒す様に丸まって座る為
より背中の後弯が強くなってしまっている。
頭を前に突き出す様な姿勢になっており
首周りの筋肉に負荷がかかっている事が考えられる。
頚椎の可動域も制限が見られた。
以前整形外科でレントゲンを撮った際ストレートネックと言われた。
後頭窩筋群と側頭筋の緊張が強く圧痛も認められた。
施術では頭痛に対するアプローチとして
まずは後頭窩筋群・側頭筋への緊張緩和操作を行い
頚椎のカーブを付けるようにした。
緊張が取れることで頭痛は緩和が見られた。
緊張の大本になっている大きく骨盤を後傾させて座る、
背中の後弯(猫背)をバランスを取る様にアプローチを行う。
座り方、エクササイズのアドバイス。
経過観察中。
土台である骨盤からバランスを整えることで安定して頭が
脊柱の上で支えられるようになれば痛みを誘発しにくくなります。
さらに詳しく
緊張性頭痛は赤い領域に鈍い痛みを感じる頭痛で、
長時間のデスクワーク・スマホを使用する方に多く見られる頭痛です。
上手の赤い部分、後頭部や首のつけ根を中心にこめかみ、目の周りなどに鈍い痛みが現れます。
また激しい痛みや吐き気、めまいなどは伴うことはない事も特徴です。
後頭窩筋群や頭部の筋緊張が緩和されることで即効性が期待できます。
血行の改善なども効果的ですので温めることもお勧めです。
日常の中で気軽にしている座り方・寝方など様々な要因でストレートネックや猫背になりストレスの一因となることで
頭痛が誘発されているかもしれません。
一例ですが上図はスマホを見る姿勢によって
頭の重さがどれだけ首に負荷をかけるかを示した図です。
下を向く角度が大きくなるほど首にかかる負荷が大きくなります。
頚椎が機能せず周囲の筋肉に過負荷がかかり緊張を誘発します。
デスクワーク中も画面を覗く時に頭が前に出ている姿勢になりやすく
そういった姿勢が長時間続くことが多いとストレートネックの状態になります。
ストレートネックの状態では頚椎の柱よりも前に頭が来るようになります。
そうすると頭の重さを支える柱としての機能が低下し筋肉で支えなくてはなりません。
後頭部から頚椎上部の緊張が強くなり血管・神経を圧迫する緊張性頭痛をはじめ
頭部の安定性が失われることで関節面の不一致・筋緊張が原因の頭痛を引き起こす要因になってきます。
日常的に感じやすい頭痛はストレートネックとの関係性があります。
ストレートネック自体、首だけの問題ではなく背中や腰・骨盤のバランス崩れが影響していますので
日常の姿勢を変えていく事が大切になってきます。