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頚椎1番のゆがみ
症状
50歳男性。千代田区岩本町勤務のデスクワーカー。慢性的な肩こりもあるが、特に気になることが以前から頚椎1番の左側の骨が出てくると周辺が凝ってだるくなる。ひどい時は頭痛にもなる。自分で骨をグイグイ押すと気持ちが良いがすぐに戻ってしまう。整体やカイロプラクティックで首の矯正を受けたこともあるがすぐに戻ってしまう。
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施術内容
姿勢は猫背が強く、頚椎の1番を触診すると左後方変位が確認できた。
頚椎全体を見ると緩やかに右に彎曲している。
頚部、肩周辺の筋肉の緊張も強い。特に左肩甲挙筋の緊張が強かった。
緊張した筋肉をゆるめながら骨盤、肩甲帯のバランスを整え同時に猫背を矯正する。
90%は改善がみられた。経過観察中。
ゆがみが起こる原因は多くありますが頚椎1番だけが単独でゆがむことはほとんどありません。
よって頚椎だけを矯正してもすぐに戻ってしまいます。
ゆがみを引き起こすような圧力がそこに集中するために変位が起こるので全身を調整する必要があります。
さらに詳しく
上部頚椎のゆがみに特に影響を及ぼす筋肉の1つに肩甲挙筋があります。
頚椎の横突起から肩甲骨の上角に付着します。文字通り肩甲骨を挙げる筋肉ですが腕の重みが肩甲骨と鎖骨にかかるため僧帽筋と肩甲挙筋には牽引力が持続的に掛かります。
そして猫背が強い不良姿勢では肩甲骨のアライメントも不良となり僧帽筋や肩甲挙筋にも負担が大きくなり頚椎を強く引っ張りゆがみを作ります。
また上部頚椎は可動域がもともと大きいので不安定になりやすくその周辺の後頭下筋群が緊張してしまうことで頭痛の原因にもなります。
頚椎の1番2番は環軸関節という構造で可動域が広く頚椎の回旋の50%を占めます。よく動く反面、動き過ぎることで不安定になりやすくゆがみやすい場所でもあります。
しかし上部頚椎が単独でゆがむことはほぼありません。脊柱、骨盤など全身のバランスを整えることで根本から改善していくのです。
腕の重さで肩の筋肉は常に引っ張られています。
頚椎の回旋の50%は上部頚椎で行われる。